岩国で始める空き家民泊と簡易宿所|観光需要を取り込む持続型ローカルビジネス戦略|福山市の行政書士法人檀上事務所

岩国で始める空き家民泊と簡易宿所|観光需要を取り込む持続型ローカルビジネス戦略

山口県東部の中心都市・岩国市
錦帯橋、白蛇神社、岩国城、米軍岩国基地、瀬戸内の海岸景観——。
多様な観光資源を持ちながら、実は宿泊施設の不足が指摘され続けている地域でもあります。

近年、岩国は
「古民家×観光」「空き家活用」「簡易宿所リノベーション」
といったローカルビジネスとの相性が非常に高いエリアとして注目を集めています。

本記事では、行政書士の視点から
岩国で空き家民泊・簡易宿所(旅館業)を始めるための実務ポイントを徹底解説します。


1.なぜ今、岩国で空き家民泊・簡易宿所が有望なのか?

観光資源が圧倒的に豊富

  • 世界レベルの観光名所「錦帯橋」
  • 人気の白蛇観覧施設
  • ロープウェーで行く岩国城
  • 吉香公園エリアは年間を通じて観光客多い
  • 米軍岩国基地の外国人需要(長期滞在・家族泊あり)

観光地としてのブランド力は県内トップクラス。

宿泊施設が「少ない」=参入余地あり

岩国は広島のベッドタウンとしても機能しているため、
観光客が流れても「ホテル満室」が起こりやすい傾向があります。

つまり、
“空き家 → 民泊 → 簡易宿所リノベ” が地域需要と合致する市場構造になっています。

空き家率が高く、投資コストを抑えやすい

山口県全体で空き家率が高く、岩国市内にも多くの空き家が眠っています。
築古 × リノベ × 民泊はコスパが良く、投資回収もしやすいモデルです。


2.岩国でできる民泊・簡易宿所の制度の違い

岩国で宿泊事業を行う場合、下記の2択です。


① 空き家を使った「住宅宿泊事業(民泊)」

  • 年間180日までの宿泊提供
  • 岩国市へ届出(山口県は届出制)
  • 建築基準法の用途変更は原則不要
  • 消防設備も簡易で済む場合あり
  • 家主不在型でも可
  • 初期投資が少ない

⇒ 空き家の超低コスト活用に最適


② 簡易宿所営業(旅館業法の許可)

  • 年間365日フル営業
  • 宿泊者数制限なし
  • 建築基準法・消防法の本格対応が必要
  • しっかりと“宿泊施設”として認められる
  • 収益は民泊の約2倍〜3倍になりやすい
  • 許可は山口県岩国保健所が管轄
  • 建築士・消防設備士の連携が必須

⇒ 収益化したい人は「簡易宿所」一択


岩国での結論:

まず民泊でテスト → 成果が出たら簡易宿所へ転換
という“段階的参入”モデルが最強です。


3.岩国で空き家を民泊化するメリット

■ ① 外国人需要が安定している

米軍岩国基地があるため、
米軍関係者・家族の長期滞在ニーズが多いのが特徴です。

  • 長期滞在20〜60日
  • ファミリー利用が多い
  • “日本文化を体験できる古民家”は特に人気

■ ② 観光動線の中心に「住宅地」がある

錦帯橋周辺・吉香エリア・岩国駅南・川下地区などは
“観光地と住宅地が近接”しているため、
住宅民泊と観光ニーズの相性が抜群。

■ ③ 初期投資が安く済む

  • 家賃2〜4万円台の空き家が多い
  • リノベ費用も地域単価が安い
  • 固定費を抑えた長期運用が可能

■ ④ 高齢空き家の利活用で自治体も前向き

岩国市は空き家対策を推進中で、
補助金対象となる可能性があり、行政も支援姿勢を強めています。


4.岩国で簡易宿所(旅館業)を取得するポイント

以下は行政書士と建築士チームで実際に進める際の流れです。


❶ 建築基準法チェック(用途・構造の確認)

  • 住宅 → 簡易宿所への用途変更が必要か
  • 延床面積200㎡以下は「用途変更不要」の場合あり
  • 階数・避難経路・窓先空地のチェックが重要
  • 無窓階判定が岩国でもポイントになるケースあり

❷ 消防法(消防設備設置)

岩国市消防本部の協議が必須。
特に以下の設備が問題になります。

  • 自動火災報知設備
  • 誘導灯
  • 消火器
  • 避難経路図
  • 3工程の窓開放がある場合「無窓階」扱い → 設備強化

築古の民家は**“実測と図面の差異”で追加工事が出やすい**ため注意。


❸ 保健所(旅館業法)との事前協議

岩国保健所の指導ポイントは下記。

  • 玄関と寝室の区画
  • 受付(事務所)要否の判断
  • トイレ・洗面所・浴室の衛生要件
  • 寝具の収納
  • 換気設備
  • 水道と排水の安全性(井戸の場合は検査必要)
  • 浄化槽区域か公共下水か(重要)

岩国は浄化槽地域が多く、浄化槽法の届出も同時に動かす必要あり。


❹ 許可申請(図面・添付書類の提出)

必要書類は下記。

  • 平面図
  • 立面図
  • 配置図
  • 求積図
  • 衛生設備の図
  • 運営規程(簡易宿所用)
  • 営業者の住民票・登記簿など

行政書士 × 建築士 × 消防設備士の三位一体が必須です。


5.岩国での収益モデル(目安)

■ 民泊(住宅宿泊事業)

  • 1泊:8,000〜18,000円
  • 稼働率:30〜50%
  • 年収:60〜150万円
  • 180日制限あり

■ 簡易宿所(旅館業)

  • 1泊:12,000〜25,000円
  • 稼働率:40〜60%
  • 年収:250〜550万円(物件次第)

岩国は外国人需要で1か月まるまる貸切が入るケースも多いため、
簡易宿所の方が年間売上が安定します。


6.岩国でどんな物件が向いているのか?

古民家(錦帯橋周辺)

→ 外国人・若い旅行者に人気
→ 体験型コンテンツ(囲炉裏、畳、縁側)が刺さる

市街地の空き家(岩国駅周辺)

→ ビジネス客、米軍、連泊向け

海側・田園エリアの一棟貸し

→ ファミリー、長期滞在に強い
→ 釣り・サイクリング需要あり


7.岩国で開業するときの注意点(行政書士目線)

山口県の民泊届出は「独自項目」が多い

広島県より厳格な部分があり、
書類の書き方も注意が必要。

空き家は図面がなく“現況測量”が必須

追加工事が出やすいため、
最初に建築士同行で内見するのが鉄則。

消防設備が古い物件は費用が跳ね上がる

数十万円〜100万円超えも普通。

駐車場が必要

岩国は車文化のため、駐車場の有無が稼働率に直結。

清掃業者が少ない

清掃をどう確保するかが運営上の最大の課題。


8.まとめ|岩国は“穴場”でありながら成長余地の大きい市場

岩国は、広島の観光客・米軍関係者・外国人旅行者が流入する“多層的需要”を持つ街であり、
空き家民泊 → 簡易宿所へのスケールアップが可能な希少エリアです。

  • 空き家率が高く初期投資が低い
  • 観光需要が安定
  • 宿泊施設不足で参入余地あり
  • 古民家や一棟貸しのポテンシャルが強い

**「岩国で民泊+簡易宿所」**は、
地方創生・空き家活用・不動産投資の観点からも極めて合理的な選択です。


【行政書士法人檀上事務所】

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