第4回 事業承継は「手続きの塊」である
― 起業前に必ず整理すべき行政・契約・名義変更の全体像 ―
「話はまとまったのに、なぜ進まないのか?」
事業承継型起業で、
実務の現場からよく聞く言葉があります。
「条件は合意したのに、そこから全然進まない」
「役所に行ったら“それは別の手続き”と言われた」
原因ははっきりしています。
事業承継は“1つの手続き”ではないからです。
実際には、
複数の手続きが同時並行・前後関係つきで連動しています。
事業承継で発生する手続きは、大きく4つに分かれます
① 契約の手続き(民間)
まず軸になるのが、契約関係です。
- 事業譲渡契約書
- 株式譲渡契約書
- 合意書
- 覚書
ここで整理すべきポイントは、
- 何を譲渡するのか(事業・設備・顧客・商号など)
- 何を譲渡しないのか
- 債務・責任の帰属
- 引き継ぎ時期
- 引き継ぎ後の関与の有無
です。
👉 この契約内容が、後続の行政手続きすべての前提になります。
② 許認可の整理(承継 or 再取得)
次に重要なのが、許認可の扱いです。
多くの方が誤解していますが、
事業を引き継いでも、
許認可は自動的には引き継げません。
業種ごとに、
- 承継可能
- 再申請が必要
- そもそも承継不可
が分かれます。
特に注意が必要なのは、
- 建設業
- 介護・福祉
- 運送業
- 宿泊・飲食
といった許認可依存型ビジネスです。
ここを誤ると、
「引き継いだのに営業できない」
という最悪の事態が起こります。
③ 名義変更・届出(行政)
事業承継後には、
大小さまざまな名義変更・届出が発生します。
例としては、
- 行政への変更届
- 許可内容変更
- 代表者変更
- 所在地・商号変更
- 各種登録情報の更新
これらは、
- 期限がある
- 提出先がバラバラ
- 添付書類が重複
していることが多く、
段取りを間違えると一気に滞ります。
④ 実務上の引き継ぎ(見落とされがち)
最後に、最も軽視されがちなのが
実務面の引き継ぎです。
- 契約書の再締結
- 取引先への通知
- 行政指導履歴の確認
- 内部ルール・運用
これらを整理しないまま承継すると、
- 信用低下
- クレーム
- 行政トラブル
につながる可能性があります。
なぜ行政書士が「設計役」になるのか
事業承継型起業では、
- 民間契約
- 行政手続き
- 許認可
が一本の線でつながっている必要があります。
行政書士は、
- 契約内容と行政手続きの整合性確認
- 許認可の承継可否判断
- 行政との事前相談
- 手続きの順序設計
を担う、全体設計の専門家です。
行政書士法人檀上事務所の支援スタイル
行政書士法人檀上事務所では、
事業承継を次のように捉えています。
「手続きをこなすこと」ではなく
「事業が止まらない状態をつくること」
そのために、
- 事前ヒアリング
- 承継可否の整理
- 手続きロードマップ作成
- 行政との事前協議
を重視しています。
事業承継は「順番」が9割
同じ内容の手続きでも、
- 先にやるか
- 後にやるか
で結果は大きく変わります。
特に起業を伴う事業承継では、
順番を間違えないことが最大のリスクヘッジです。
次回予告(第5回・最終回)
次回はシリーズ最終回として、
「事業承継×起業をワンストップで支援する行政書士法人檀上事務所」
をテーマに、
- 対応範囲
- 相談が多いケース
- 相談タイミング
- サポートの流れ
を完全営業用としてまとめます。
📩 事業承継での起業を検討されている方へ
「まだ話が具体化していない」
その段階こそ、最も重要な相談タイミングです。
公式LINE登録



