株式会社設立時定款における設立に際して出資される財産の価額の設定について
株式会社設立時の定款には、会社の基本的なルールや運営方法が記載されます。その中でも特に重要なのが、設立に際して出資される財産の価額の設定です。これは、会社の資本金を決定するための基礎となり、設立後の経営に大きな影響を与えます。本ブログでは、この設定について詳しく解説します。
1. 出資財産の種類
まず、出資される財産には主に以下の2種類があります。
- 現金出資:設立時において最も一般的な形態で、株式の引受けに対して現金が出資されます。
- 現物出資:現金以外の財産(不動産、機械、株式など)が出資される場合です。
2. 出資財産の価額設定
現金出資の場合
現金出資の場合、出資者が払い込む金額がそのまま出資財産の価額となります。これにより、会社の資本金が決定されます。例えば、設立時に1000万円の現金が出資される場合、資本金は1000万円となります。
現物出資の場合
現物出資の場合、その財産の評価額を適正に決定する必要があります。具体的には以下の手順で進めます。
- 財産の評価:現物出資される財産の市場価値を適正に評価します。必要に応じて専門家による評価を受けることが推奨されます。
- 評価証明書の取得:一定額以上の現物出資の場合、弁護士、公認会計士、税理士などの専門家による評価証明書が必要となることがあります。
- 財産の記載:評価額に基づいて定款に記載します。例として、機械設備の評価額が500万円、不動産の評価額が2000万円の場合、それぞれを定款に明記します。
3. 定款への記載方法
定款における出資財産の価額の記載は、以下のように行います。
- 現金出資の場合: 「設立に際して出資される財産の価額は、現金として金○○円とする。」
- 現物出資の場合: 「設立に際して出資される財産の価額は、次のとおりとする。
- ○○(機械設備):金○○円
- △△(不動産):金○○円」
4. 注意点
- 適正な評価:特に現物出資の場合、適正な評価を行うことが重要です。不適切な評価は会社設立後のトラブルの原因となることがあります。
- 専門家の利用:評価や定款の作成にあたっては、専門家の助言を受けることをお勧めします。これにより、設立手続きが円滑に進むだけでなく、将来的なリスクを軽減することができます。
まとめ
株式会社設立時の定款における出資財産の価額の設定は、会社の資本金を決定する重要な要素です。現金出資と現物出資の違いや、それぞれの評価方法について理解し、適正に定款に記載することが求められます。専門家の助言を受けながら、慎重に手続きを進めることが成功への鍵となります。
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