第1条 商号(株式会社・合同会社)
名称(一般社団・財団法人・NPO法人)
定款の世界では,株式会社、合同会社の会社名を<商号>,一般社団・財団法人、NPO法人の法人名<名称>と呼んでいます。いわゆる専門用語でこの<商号><名称>に使用できる文字は制限されています。漢字,ひらがな、カタカナ、ローマ字、アラビア数字,記号などここでは割愛致しますが,どの言語でも使っていいというわけにはいかないのです。
印象的なお客様の中で,フランス語の会社名がございました。いくらワールドワイドになったとはいえ、日本の会社法の枠内で,日本語・ローマ字使用いわゆる英語以外の言語でのご依頼はいままでございません。強いて言えば,難解な漢字を使用した社名,ワードフォントにない難読漢字あるいは略字表記のご依頼を中国のお客様から頂きました。フォントで登録されていない難読漢字の場合は,画像検索をしてその難読漢字画像をワードに貼付けるという方法で,略字表記の会社名では画像を貼付けるかあるいは発起人様へのご提案で、略されていない漢字を使用することで了承を得る場合もございました。
また、前株、後株など聞いたことがございますでしょうか? 例えば、「123株式会社」などを後(株),「株式会社123」などを前(株)と呼ばれます。
ここで疑問です。真ん中(株)は使用可能かどうかということです。このことについては使用を否定しておりませんので、実際2件ほど真ん中(株)の依頼がございました。半信半疑で公証人に定款案を送ると、特に問題はないと回答を頂いたほどです。それでも極めて少数派だとで思います。例えば「You株式会社&I」というような社名です。絶対に他とかぶらないであろう<商号>をこれから起業される皆さまも挑戦してください。
個性的な社名をつける必要のない起業家様は,オンラインで商号調査なるものを実施することが可能です。本店や商圏の近隣に同業で同じ社名がないかどうかを調べる必要があります。意図的につけると不正競争防止法に抵触する恐れがございますのでお気をつけください。
ところで余談ですが,真ん中(株)の銀行口座表記は,ユー(カ)アンドアイ となるでしょうか?銀行もそれなりに対応されているのですね。