設立時定款における代表取締役及び社長の設定について
株式会社設立時において、定款における代表取締役および社長の設定は、会社運営の基盤を確立する上で非常に重要なステップです。以下では、その具体的な手順やポイントについて詳しく説明します。
1. 定款とは?
定款は、会社の基本的な運営方針や規則を定めた文書であり、設立時には必ず作成しなければならない法定書類です。定款には、会社の目的、商号、本店所在地、設立時の出資額、機関設計、代表取締役の選任方法などが記載されます。
2. 代表取締役の役割
代表取締役は、会社を代表して業務を行う者であり、法律上および実務上、非常に重要な地位を占めます。代表取締役の選任は、取締役会設置会社であれば取締役会で、取締役会非設置会社であれば株主総会で行われます。
3. 社長の設定
社長という役職は、法律上必ずしも設置しなければならないものではありませんが、多くの会社で設置されている役職です。社長は一般的に会社の最高経営責任者(CEO)としての役割を果たし、会社の経営全般にわたる指揮監督を行います。社長が代表取締役を兼任するケースが多いですが、必ずしも一致する必要はありません。
4. 複数の代表取締役からの社長選定
複数の代表取締役が存在する場合、その中から社長を選定することが可能です。この場合、各代表取締役の職務と責任を明確にし、社長の役割を果たす代表取締役を選ぶことが求められます。
5. 定款における記載事項
定款には、以下の事項を記載することが求められます。
- 商号: 会社の名称
- 目的: 会社が行う事業内容
- 本店所在地: 会社の本店の所在地
- 設立時の出資額: 発行する株式の総数および各株式の発行価額
- 機関設計: 取締役会の設置有無、監査役の有無など
- 代表取締役の選任方法: 取締役会で選任するか、株主総会で選任するか
- 社長の選定方法: 複数の代表取締役の中から社長を選定する旨
6. 代表取締役および社長の選任手順
- 取締役の選任: まず、株主総会で取締役を選任します。
- 代表取締役の選任: 次に、取締役会を設置している場合は取締役会で、設置していない場合は株主総会で代表取締役を選任します。
- 社長の選定: 複数の代表取締役がいる場合、その中から社長を選定します。
7. 実務上のポイント
- 信頼性のある人材を選ぶ: 代表取締役および社長は会社の顔となる重要な役職であるため、信頼性のある人物を選ぶことが重要です。
- 権限と責任の明確化: 定款および就任契約書において、代表取締役および社長の権限と責任を明確に定めることが求められます。
- 法的手続きの遵守: 定款の作成および変更には公証人の認証が必要であり、適切な手続きを踏むことが求められます。
まとめ
株式会社の設立において、代表取締役および社長の設定は会社運営の基盤を築く重要なステップです。信頼できる人材を選び、適切な法的手続きを遵守することで、健全な会社運営を実現することができます。
弊社、檀上事務所では、定款作成から代表取締役および社長の選任手続きまで、株式会社設立に関する全ての手続きをサポートしております。お困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。